「神は愛である」、そして「神はご自身にかたどって人間を造られた」、それゆえ「あなたたちも互いに愛し合いなさい」。これがイエス・キリストの教えの要点です。本校が掲げる校訓「高い人格」とはこのキリストの教える愛を身につけた者のことです。その人格形成のために欠かせないのが「広い教養」です。教養とはひけらかされる知識の量をいうのではありません。それは人間を愛する愛の深さのことです。知識は愛の道具にすぎません。そして「強い責任感」。責任とは良心に耳を傾け、その呼びかけに応答することです。良心の声に従うときはじめて人を正しく愛することができます。この「高い人格」「広い教養」「強い責任感」という三つの校訓を掲げて、キリストが教える愛に根ざし、愛へと向かう人格教育、これが南山の教育の目標です。
女子部での一日は聖歌で始まり、お祈りで終わります。わずかな時間ですが、心を落ち着けて自分と向き合います。女子部を卒業した後、ふとした時にお祈りの言葉が心に浮かび、落ち着いた気持になることもあります。
カトリックミッションスクールにとって、クリスマスは特別な意味を持ちます。宗教の時間でもクリスマスについて学び、クリスマス聖式や中1クリスマス修養会を通じて、クリスマスの本当の意味を学んでいきます。
あなたの生涯の中で心身ともに最も著しい成長をとげるとき、それが中学・高校時代です。あなたのまなざしは内なる自分自身の心の奥へと、また広大な自然と社会そして複雑な人間関係へと向けられて行きます。南山の教育は、そうしたあなたの視野の深まりと広がりを6ヵ年というひとまとまりの時期の中でとらえ、「真の教養」を育むことを目指したカリキュラムの中で豊かな知恵を持つことができるように支えていきます。中学・高校時代は、あなたが心豊かに生きる人間に成長していく大切な時なのです。
人は誰でも「新たなもの」との出会いによって自分自身を成長させていきます。「新たなもの」、それはあなたが今までに経験したことのない「異質なもの」のことでもあります。ただ慣れ親しんだものの中で安楽にすごしているようでは、人間の成長はありえないのです。本校が掲げる「国際性」とは、単に外国に行った、見た、住んだとか、英語が話せるとかいうことではありません。それは、今までの自分自身から旅立って、恐れずに自分にとって「異質なもの」と出会うことなのです。たとえば自分と異なる考え方の人と積極的に意見を交わそうとするとき、自らすすんで質の異なる文化に触れようとするとき、そのときにあなたの視野は広がり、あなたの人間性は豊かになっていきます。南山の教育は、未来の自分自身へ旅立つための有力な助けとなり、またあなたの視野を切り開く力強い手段ともなることでしょう。
夏期休暇に実施するイギリス研修(高1希望者対象)では、「人を受け入れる」「人に優しくする」とはどういうことかを深く学ぶことができるホームステイを体験します。現地スタッフが1軒1軒ホストファミリー宅を訪問し、日本人の視点で質と安全性を兼ね備えたファミリーを選んでいます。生徒たちがのびのびとした環境の中で、現地家族や学生と触れ合いながらイギリスの文化に触れていくプログラムです。アジア研修では2023年カンボジア、2024年ベトナムと毎年研修先を変えるユニークなプログラムです。幸せや貧困とは何かを考え、国際貢献のあり方を体験します。
アジアで活躍する女性起業家と協力し、現在直面している課題を現役社会人や大学生と一緒に解決していく実践方スタディプログラムです。海外でのプログラムだけでなく、国内でのプログラムも行っています。2021年から始まったDouble Helix(二重らせん)は、イギリスから医療・歴史・数学・生物・教育など様々な分野で活躍する方を講師として日本にお招きして、ディスカッションやプレゼンテーションを通して学びを深めていく内容です。参加校は関東私学がほとんどで東海地区では本校のみの参加です。基礎知識と高次の思考力を絡め合って、さらなる高みを目指してい来ます。