南山高等学校・中学校女子部

NANZAN VOICE

2026

校長メッセージ

校長先生講話 2025年10月17日

2025年10月17日(金)

 106日は中秋の名月でしたが、学校帰りに明るく美しい月を見ることができました。夏の八ヶ岳での自然体験活動では曇り空のために満天の星を見ることがかなわなかったので、一つリベンジを果たすことができた気がします。

 

 月と言えば数年前のことです。数人の先生方と帰りが一緒になりました。正門のところである先生が「満月が出ている」とおっしゃったので、みんなで空を見上げて一日の疲れをいやしてくれる月の光を眺めましたが、お一人だけが「え?どこ?」となかなか見つけられませんでした。月が街灯やビルの明かりに紛れていたのが理由でした。

 

 月はいつも同じ月であるはずなのに、時として私たちからの見え方は変わります。たとえば、高く昇った月は周りに比較できるものがないので小さく見えますが、地平線近くでは風景との対比で錯覚のため大きく見えます。また、太陽と地球との位置関係で満ち欠けが生じ、細く見えたり丸く見えたりします。更に昼間には太陽の光で目立たないし、雲に隠れるとまったく見えなくなり、月が昇っているのかどうかもわからなくなります。

 

 見える見えない、明るい暗い、細い丸い、上って沈んでいく、何かと比べて大きい小さい、すべて地球の上から見ている私たちの勝手な感想です。けれどもそんな私たちなんかお構いなしに、月はいつも変わらず同じ速度で地球の周りをまわっています。誰かが見ているかどうか、評価してくれているかどうかは関係ありません。しかし、その姿はずっと隠れ続けているわけでもありません。たとえ雲に隠れていても、新月になっても、地平線の下に沈んでも、しばらくすれば必ずその姿を私たちの前に現します。そんな月が美しく感じられるのは、いちいち私たちの目を気にして形や動きを変えるものではないからなのかもしれません。

 

 2学期前半は、前夜祭・文化祭や体育祭など、たくさんの行事があり、準備や運営、片付けが続いて忙しい毎日でした。今年は文化祭などで高校3年生も活躍していたのが印象的でした。中学1年生にとっては初めてのことばかりで戸惑うことことも多かったはずです。それ以外の学年も、それぞれ大変な苦労もあったでしょうが、でも賞をもらわなくても、誰かにほめてもらわなくても、クラスのため、学校全体の他の生徒たちのため、また来てくださった来場者のために見えないところでも一生懸命頑張っていたと思います。私はそのすべてを見ることはできていないですし、すべてを取り上げて正当に評価してあげることもできませんが、それで皆さんの頑張りが曇るわけではありません。むしろ、美しく輝いています。

 今年度も、まだ後半に差しかかったところです。あなた自身の光を大切にして残り半年も輝き続けてください。

 

演劇部 文化祭に向けて練習