学校法人 南山学園 南山高等学校・中学校女子部Nanzan Girls’ Junior & Senior High School

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朝のこころ(2020年2月17日) 

2020.02.17News

ダシオン校長による「朝のこころ」     2020年2月17日              

 Valentine Day

 日本でも「バレンタイン・デー」と言って2月14日になると人々が大切な家族やお友達にチョコレートや花をプレゼントする習慣が広まっていますが、このお祝いのもとは、昔からカトリック教会の中で2月に記念される聖バレンチノ司祭殉教者の遺徳をしのぶお祝いにあります。

 バレンチノ神父は三世紀中頃、ローマ教会の中で人望があつく、信心にも人徳にもすぐれていた人物でした。当時教会は、クラウジオ皇帝の支配下で、多くの迫害を受け、苦しんでいました。バレンチノ神父は、皇帝の前に出て、キリストの教えを説き、教会の信者たちの解放を勇敢に求め続けました。しかし、この熱心さは皇帝の怒りをかってしまいました。270年㋁14日に、クラウジオ皇帝の命令によって、フラミニノ会堂で殉教の死を迎えました。

 「バレンタイン」という名前は、ラテン語のバレンチヌス(Valentinus)を英語化した人名です。これは、「健康、強さ、勇敢さを持つ男」の意味です。カトリック教会の聖人の名前として、バレンチヌスとは、「健康な魂をもってイエス・キリストとその教えを勇敢に守る男」のことを言います。ちなみに、女性の場合はバレンチナ(Valentina)になります。カトリック教会の中の聖バレンチヌスの祝日の目的は、人間一人ひとりの心身の健康、強さと勇敢さの成長・成熟を祈り、確認することです。「バレンタイン・デー」は、大昔の聖人の生き方や遺徳を振り返るばかりではありません。私たち自身がバレンチヌスやバレンチナになることを自覚するためのお祝いなのです。神様が私たちの健康、勇敢さ、強さを増してくださいますように祈りましょう。「神様よ、わたしたちの心にも体にも、健康の恵みをお与えてください。」「神様よ、わたしたちに十分な力を与え、日々の努力に相応しい報いをお与えてください。」「神様よ、わたしたちにあらゆる困難や苦しみに立ち向かう勇気をお与えてください。」    

 アーメン。          

                  ヨセフ・ブルーノ・ダシオン