学校法人 南山学園 南山高等学校・中学校女子部Nanzan Girls’ Junior & Senior High School

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朝のこころ(2019年6月17日)

2019.06.17News

ダシオン校長による「朝のこころ」です。

2019年6月17日 朝のこころ

「一つになって、助け合う」

 旧約聖書に次の聖句があります。「人が独りでいるのは良くない。彼に合う助ける者を造ろう。」これは、神がアダムを見た時に仰った言葉で、イブを創造するきっかけにもなりました。この聖句は、私たち人間の本来の生きる姿を完璧にとらえています。わたしたちみんなは、互いが良きパートナーであり、支えあって生きている。

 新約聖書に多くの手紙を手がけた聖パウロという人物は、この旧約聖書の精神を受け継いで、わたしたち人間の社会的関わりと助け合うことについて、身体(からだ)の仕組みと各部分のつながりをモデルに、次のように語っています。

「コリントの信徒への第一の手紙」12章12節―26節

◆一つの体、多くの部分

 12:12 体は一つでも、多くの部分から成り、体のすべての部分の数は多くても、体は一つである。...12:15 足が、「わたしは手ではないから、体の一部ではない」と言ったところで、体の一部でなくなるでしょうか。12:16 耳が、「わたしは目ではないから、体の一部ではない」と言ったところで、体の一部でなくなるでしょうか。12:17 もし体全体が目だったら、どこで聞きますか。もし全体が耳だったら、どこでにおいをかぎますか。...12:22 それどころか、体の中でほかよりも弱く見える部分が、かえって必要なのです。12:23 わたしたちは、体の中でほかよりも恰好が悪いと思われる部分を覆って、もっと恰好よくしようとし、見苦しい部分をもっと見栄えよくしようとします。...神は、見劣りのする部分をいっそう引き立たせて、体を組み立てられました。12:25 それで、体に分裂が起こらず、各部分が互いに配慮し合っています。12:26 一つの部分が苦しめば、すべての部分が共に苦しみ、一つの部分が尊ばれれば、すべての部分が共に喜ぶのです。

 生徒の皆さんは、毎日の勉強をしながら、2学期に行われる文化祭と合唱大会にむけて、いろいろな準備も始めていると思います。準備が円滑に進めるために欠かせないのが役割分担ですが、中心的で大きな役割もあれば、脇役で控えめな役割もあります。しかし、どちらの役割が一番なのかと言われたら、どちらも一番で、大切なのです。それは、クラスや有志の企画を成功させるために欠くことのできない役割だからです。

 話し合いによって与えられる役割を尊いものとして喜んで受け入れ、助け合い精神を忘れずに全うできるように。