学校法人 南山学園 南山高等学校・中学校女子部Nanzan Girls’ Junior & Senior High School

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朝のこころ(2018年10月29日)

2018.10.29News

今週は、ピーター指導司祭による「朝のこころ」です。

2018年10月29日 朝のこころ

「ハロウィンのお話」

 おはようございます。どうぞ挨拶して、ご着席ください。

10月下旬に入って、すっかり秋らしくなりました。この時期は、気候も良くて、気持ち良く過ごすことができる季節かと思います。日本語でよく聞いた言葉ですが、「行楽の秋」「食欲の秋」「芸術の秋」「読書の秋」「睡眠の秋」など、秋に関わる言葉がたくさんあって、何をするにも快適な季節だということを現しています。 

カトリック教会では、10月はロザリオの月として、聖母マリアの取り次ぎをもとめ「ロザリオの祈り」を捧げる習慣があり、お母さんの優しさ・慈しみに包まれている中で過ごすような季節となります。日本の一般社会では、皆さんもご存じのように、この時期にハロウィンのイベントがいろいろな所で行われています。近年、ハロウィンに当たって、幼稚園・学校・地域などでパーティーやイベントが開催され、様々な商品も販売されています。お店先には関連グッズが並び、ディスプレーもそれようにアレンジされたりすることも多く見かけられます。ある教室ではカボチャのイラストや"Trick or Treat"というハロウィン関連の言葉が書いてあるのを見かけました。

さて、ハロウィンの背景・由来は何だったのでしょうか。実は、キリスト教の習慣、11月1日にお祝いする諸聖人(All Hallows)の祝日の前夜(10月31日)に行われる祭りとして、ハロウィンと呼ばれるのです。その祭り実体は古代ケルト民族の祭りに起源して、秋の収穫を感謝・お祝いして、悪霊を追い出す祭りと言われています。ハロウィンで子どもたちが仮装して街を練り歩き、「Trick or Treat!(お菓子をくれないといたずらするぞ)」と言って近所の家からお菓子をもらう由来は、祭り用の食料をもらって歩いた農民の様子をまねたもので、中世のなごりだそうです。

この背景・由来からも分かるように、秋の収穫を感謝しながら、悪霊・お化けの姿で現れる助けを必要とする人に収穫を分け与えるということがハロウィンの大事なメッセージの一つです。要するに、神様からいただいた数々の恵み、能力、今生きていることを感謝して、さらに必要とする人にどれだけ分け与えているかを振り返る機会となります。ハロウィンに特別なイベントはないかもしれませんが、改めて今生きていることを感謝し、大切にして、一人ひとりが多くの人の助けとなるように生きる、充実した日々を過ごすことができますように。

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