朝のこころ(2018年7月2日)
2018.07.02News
今週は、ダシオン校長による「朝のこころ」です。
2018年7月2日 朝のこころ
「ダマスカスへの道(A road to Damascus)」
みなさん、おはようございます。
世界一のベストセラーである聖書の中にはたくさんの名言や諺があります。
その中の一つが「ダマスカスへの道 (A road to Damascus)」です。
日本では、「目からうろこ(が落ちる)」の言い方でよく知られています。
これは、新約聖書に由来する名言であり、パウロという人がシリアの首都であるダマスカスへの道を進んで行く途中でイエス・キリストに出会い(実は声を聴いた)自分の生き方を180度変えた話から来ています(詳しいことは新約聖書の使徒言行録9章、22章、26章を読んでみてください)。
私たちの人生には「転機」(turning point)というのがあります。これは一つや二つだけではなく、何回も何回も訪れることだと思います。その中に、自分で運を切り拓く、自分の努力で何かをつくるという転機もあるかもしれませんが、多くの場合突然訪れる、ということであるようです。
これらの「転機」を意味あるものにするには、私たち自身の冷静さや見る目の清さ、心の優しさと感謝する気持ちが必要なのです。
先日、女子部での滞在期間を終えられた教育実習生やイギリスから来られたアナベルさんから感謝のお手紙をいただきました。もちろん、校長宛ての手紙ですが、内容は生徒の皆さんと先生がたへの感謝の言葉ばかりです。
表現は違っていいても、内容は同じです。それは、彼らにとって女子部での滞在期間は人生の大事な「転機」の一つです。
実習生にとって、皆さんとの出会いと触れ合いのお陰で、少しは、学校教育の大切さや教員の使命の尊さについて理解できるようになり、自分たちも、いつか生徒たちに囲まれながら教員生活を送ることができるように、さらなる勉強と準備をしたいとのことです。
アナベルさんの場合は、女子部での一日一日は、日本人の優しさや日本文化の意義深さに触れる、素晴らしい機会となりました。
南山女子部という素晴らしい環境の中で、日々出会っている私たちにとっても、
なにかの「ダマスカスへの道」や「目からうろこ(が落ちる)」のような体験がたくさんあると思います。
皆さんの日記に、一日に一つでもいいから、その体験を書いてみませんか。