学校法人 南山学園 南山高等学校・中学校女子部Nanzan Girls’ Junior & Senior High School

Q&A

「人間の尊厳のために」という建学の精神(理念)を、もう少しわかりやすく説明してください。

人は誰でも一人ひとり、かけがえのない価値をもって生まれてきたというキリスト教的世界観に基づく精神です。それはまた、身分や地位でなく、能力でなく、肌の色や容姿によるのでなく、ただ「あなたがあなたである」という単純な事実のうちに最高の価値を認めることでもあります。女子部では、他の何者もあなたにとって代わることはできないという事実、誰もがとりかえのきかないいのちを生きているという事実への認識を深めることを、教育の根幹に据えています。誰かと自分を比較して劣等感にさいなまれたり、優越感にひたったりするのではなく、「私は私だから、あなたはあなただからすばらしい」という誇りと互いの尊敬に支えられた愛のうちに生き抜くこと、それが「人間の尊厳のために」生きることなのです。生徒たちの一人ひとりが、6年間の南山女子部における生活の中で、心響きあうさまざまな出会いに恵まれて生き生きと輝きながら育ち、そうしてかけがえのない自分自身の未来を切りひらいていきますように―私たち教員のこうした共通の願いが、この建学の精神に込められています。

たとえば本校では、学力別クラスの編成や、成績順位を掲示するようなことは行っておりません。また、中学では成績順位を出さず、科目ごとの習熟度・到達度に目を向けるよう配慮しています。順位に一喜一憂することなく、自らの課題をとらえ、克服していくことが学習において最も大切なことだからです。こうしたところに、さまざまな学習活動や行事などを通して「ともに学ぶ」ことを重視した「建学の精神」が具体的に現れています。